イノベーションマネジメント

〜固定観念にとらわれない見方から経営のイノベーションを解き明かす〜

 

 

 

 

 

講義概要

企業発展にとって大事な新たな技術や商品を開発していく経営のイノベーションを論じる

習得目標

イノベーションに対する理解とビジネスへの応用の基本的考え方の修得

カリキュラム

第1回 | 「イノベーション」という現象を、幾つかの事例を見ながら説明する

第2回 | イノベーションに不可欠な「新結合」に必要となる特性を理解する

第3回 | 「イノベーションのジレンマ」に陥る状況の根本的な原因を考える

第4回 | イノベーションにおける「オープン化」と「リバース」

第5回 | イノベーションシステムと経営者の役割について検討する

担当講師

伊藤 善夫 | Yoshio Ito

早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了(工学修士)後、日本電気株式会社入社。研究開発技術本部研究開発企画室勤務。その後、立正大学経営学部助手就任と同時に、慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程入学(単位取得満期退学)。立正大学専任講師、助教授、教授、オーストラリア国立大学国立経営大学院客員教授。2006年から亜細亜大学大学院アジア・国際経営戦略研究科教授。2018年から研究科委員長。2021年、立正大学データサイエンス学部教授。

 

思い出に残っているアジアでのエピソード

ビジネスの実務ではありませんが、アジア各地で開催している学会セミナーの企画では、常に現地の人的ネットワークの大切さを痛感しています。講師の紹介、見学先の探索では、信頼できる人のネットワークが不可欠になります。アジアビジネスを展開する上でも、第一に考えるべきことと思っております。担当科目である、イノベーションマネジメントでも、このことは共通しており、これから益々発展するアジアにおいてイノベーションを起こすには、現地人材との密接かつ広いネットワークの構築が重要だと考えております。

講義への想い

ビジネスにおいて合理性の追求が是とされることは、否定できません。しかし、イノベーションにおいては、不合理な要因が鍵になることもしばしばあります。予期せぬ偶然が、イノベーションの内容とタイミングを左右するのです。イノベーションマネジメントの講義では、固定観念に捉われない物事の見方で、イノベーションの不合理な側面を理解してもらうようにしております。日頃の合理的な思考から解放された発想に触れることで、受講生の新鮮な知的好奇心を養うことができれば、成功だと思っております。

受講生へのメッセージ

不合理な側面を持つイノベーションは、我々の身の回りで、いつでも起き得るものです。しかし、多くの場合、その機会は見逃されています。合理的であることへの盲信が、これらの機会を否定させるのです。経営においては、常にイノベーションが求められており、我々はその要求に応えるため、イノベーションを探究する方法を身につけなければなりません。受講生の皆さんには、イノベーションの機会を見逃さないための、発想のヒントを掴んでもらえればと思っております。