起業のファイナンス

〜起業から上場・M&Aまで、時価総額の創出と極大化=資本政策と周辺の基礎知識を学ぶ〜

 

 

 

 

 

講義概要

ビジネスプランと資本政策を確立し、時価総額を創出する方途の基礎や考え方を学ぶ

習得目標

CEOとして良いCFOを選べる次元まで起業ファイナンス全体の骨子を知る

カリキュラム

第1回 | 序章=ベンチャースピリット ①会社設立 日本 vs 香港

第2回 | ②ベンチャー資金調達の常識 ③事業計画の作り方

第3回 | ④企業価値評価と資本コスト ⑤投資契約と投資家との交渉

第4回 | ⑥株式上場の意義とプロセス ⑦資本政策の考え方と作り方

第5回 | ⑧コーポレートガバナンス  終章=華僑・華人と私達の起業

担当講師

大山 宜男 | Nobuo Oyama

1976年神戸大学経済学部卒。総合商社ニチメン>双日、国際金融部門で30年。 内ロンドン2回・香港2回計15年海外駐在。元日綿(香港)有限公司社長、元双日交易投資(香港)有限公司社長。双日早期退職後、IT系や医療系ベンチャー企業のCFOを歴任。現在は㈱船井興産顧問、香港上場ファンドマネジメント会社Value Partners社外取締役、香港特別行政区永久居民。日本証券アナリスト協会検定会員。

 

思い出に残っているアジアでのエピソード

2002年、広東省東部潮州スワトー市。取引先社長主催の昼食会。シメは炒飯and/or白粥。ここでコメの種類だが、炒飯は油を吸わない長粒米、粥は煮崩れする短粒米でした。白粥の付け合せは、「磯自慢」みたいな海苔の煮物と沢庵の壷付け。日本と同じ白粥の文化だ!当時香港駐在員として白粥でない中華粥、ザーサイ、油條(揚パン)になれた自分には新鮮な感動。そうだ、きっと潮州-台湾-日本は繋がっているのだ、黒潮で!そう確信しました。以降、「陸の中国」と「海の中国」、二つの相当異なった中国があると気づき、その後、香港がこれら二つの中国の結節点だとの自分なりの結論に至りました。

講義への想い

日本やアメリカは市場資本主義の下で経済を営んでいます。ここでは時価総額、とりわけその増減が大きなポイントとなります。労働による賃金収入、経営による事業収入、これらに加えて時価総額という価値をどう創出し増加させて行くのか、人生の出来るだけ早い時期にこの視点に気づくかどうかが、その人のモノの見方やその後の生き方を変えるかもしれません。多くの数式や専門用語=「知識」を排し、時価総額の本質を見極め、それを創出する方途としての資本政策の骨組みをディスカッションと演習中心に学んでいただきます。

受講生へのメッセージ

「起業ファイナンス」の「起業」には、ベンチャースピリットが必要です。安定より挑戦、現実より夢と志です。カッコ良く聞こえますが、実際には定時定額の収入なく、将来の年金も保証されず、返済目途なくても自分の個人保証でオカネを借りる・・・夢・志に加え緻密な計算と胆力が必要です。日本でユニコーンが殆ど排出されず、アメリカや中国の背中が遠ざかるばかりなのは、一億総中流、大きな夢・志よりは現実的なマイホーム、挑戦よりは安定、戦後の長い平和が背景かもしれません。外圧でしか変革できないこの何かDNA的なものをブレークスルーしたい気持ちを共有して「起業」のファイナンスを学んで行きませんか?