ブランド戦略論

〜ブランドの基礎と重要性を市場の目線で学び、流通戦略構築のための実務スキルを会得する〜

 

 

 

 

 

講義概要

市場で信頼を得るためのブランド戦略を中国ビジネスの現場から学び、将来への展望を論じる

習得目標

ブランド戦略の重要性を理解し、実務に活用できる能力の習得

カリキュラム

第1回 | 中国14億人から見たブランドの意味と市場拡大戦略の関連性に関する学び

第2回 | 中国で成功した企業におけるブランド価値のハード、ソフト両面考察

第3回 | 巨大消費市場中国におけるブランド戦略の重要性と 方向性の研究

第4回 | 中国市場でのブランド戦略におけるリスクの発見と 日系企業が陥りがちな誤りの考察

第5回 | 中国、東アジア市場戦略におけるブランディングの将来性

担当講師

武 一彦 | Kazuhiko Take

1954年仙台市生まれ。1978年明治大学商学部卒業後、株式会社資生堂入社。国内化粧品事業、日用雑貨事業などを担当後、2006年上海卓多姿中信化粧品有限公司(現・資生堂化粧品製造有限公司)董事総経理に就任。2012年資生堂を特別退職、現地日系企業向け法律事務所顧問、中小企業基盤整備機構アドバイザーを経て、2014年上海日本人学校法定代表人及び同校運営委員会事務局長兼副委員長、2019年6月、同校定年退職で帰国。2011年より亜細亜大学大学院アジア国際経営戦略研究科非常勤講師(流通論)、2019年よりヒューマンズコンサルティング社顧問(中国事業担当)に就任。

 

思い出に残っているアジアでのエピソード

中国在任12年9か月は大きく3つに分かれる。はじめは、駐在員としてレールの上を突っ走ったが、折しも中国経済2桁成長期、頑張っても当然の結果とされ、やや情けなかった時期。5年で帰任内示を受け、中国をもう少し知りたくて特別退職。その後、誘われて勤務した現地法律事務所顧問でクライアント日系企業の持つ多くの課題に遭遇、自分が恵まれていたことを認識。そんな時に青天の霹靂で日本人学校へのお誘い。自信はなかったけれど、入職して想定外の状況に愕然。任期の4年半でそれまでの根深い問題はほぼ片付いたと思う。訴訟、事件や事故にも遭遇、人事問題も数知れず、中国はあらゆる経験と強さを私に与えてくれた。今では感謝しかない。

講義への想い

私は学者ではないので、ビジネススクールらしく、実務に役立つ考え方や技術を提供したい。特に重視したいのはコミュニケーション、会社でも私生活でも会話が成立しない人は、基本的に成功しないと思う。以心伝心ではなく、表現することの面白さを味わってほしい。コミュニケーションで大事なのは、相手の心の中に入り込むことであり、論争や質問は重要。もうひとつ、出来る限りバランスの良い人づくりも、我々に課せられた任務であるとも思う。頭だけでも体力だけでもなく、人としての魅力あふれる人材こそが、私の思うトップマネジメントの条件である。

受講生へのメッセージ

本講は、このカリキュラムの中では最も簡単な内容かもしれない。なぜならば、事実に内在される背景や、そこに至る筋道を考えることが中心であり、当に「気付き」を重視する内容にしたいと思っている。先にも述べたようにコミュニケーションはそのために大事なものであり、答えは一つでないことも多い。そして、出来ることなら、現場経験豊かな受講生が増えることで、皆さんから出てくる「ブランド戦略」の考え方が、受講生相互の気付きを産むことに期待する。本講が皆さんの人生のターニングポイントになれば幸いである。